2017年2月28日火曜日

利き酒師 攻略 ~試験内容編~

今回は試験内容について書いていきます。




1. 一次試験 ~飲食の基礎知識~

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一次試験は酒類をはじめ飲食全般の基礎知識について問われます。
テキストで言うと、主にもてなしの基から出題されます。

問題構成も問題数も過去問とほぼ同じですので、
これをイメージしておけば良いです。
私が受けた時は、はじめに記述式問題が4問程度あり、続いて選択問題が88問です。

選択問題については過去問をやっていれば問題ないです。
記述式問題についても過去問と学習のポイントの頻度3~4を網羅しておけば
問題なく回答できるでしょう。

気をつける点があるとすれば、40分で記述問題を含む90問程度を
回答するため、時間が意外となくなるという点でしょうか。

ケアレスミスにだけは気をつけて、ひたすらせっせと回答していきましょう。
そうすれば、合格点である70点を取ることは容易だと思います。
満点近くもいけるでしょう。

この試験が終わるとお昼休みになります。
ささっと昼食を済ませて二次試験以降の見直しをしておきましょう。



2. 二次試験 ~日本酒の基礎知識~

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二次試験は日本酒に関する知識が問われます。
テキストで言うと、主に日本酒の基から出題されます。

一次試験と同様に、過去問と同様の問題構成です。
選択問題86問と記述問題2問でした。
過去問では150問程度ありますが、こんなには出ないのでご安心ください。

選択問題については過去問をこなしておけば問題ないでしょう。
記述式問題については過去問で言う100問目、日本酒の商品特性を4つ挙げよという問題と、
たしか、灘地方が一大酒どころとなった理由を説明せよという問題だったと思います。

過去問および学習のポイントの頻度3~4を押さえておけば
回答できる問題です。

二次試験は時間も75分間あるので余裕があります。
また、60分経過時点で退室可能なので、早く終わらせれば
三次試験以降の準備ができます。

一次試験と同様、ケアレスミスに気をつけて、ささっと解き終えてしまい、
次の試験の準備をしましょう。
こちらも満点近くを狙えると思います。



3. 三次試験 ~テイスティング~

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さて、三次試験です。
テイスティング問題と記述式の問題が数問出ます。

まずテイスティング問題から説明します。
試験前、机上にA, B, C, Dのワイングラス、大きい紙コップ、小さい紙コップが配られます。

A, Bのワイングラスは薫酒、爽酒、醇酒、熟酒の4種からどれかが入っています。
お酒によっては色と香りがある程度試験前に分かるので、
当たりをつけてしまうと良いと思います。
私の場合、一つは配られたグラスが目の前を通った際、
鼻を近づけなくても香ったため薫酒だろう、
もう一つは無色透明なので、爽酒か醇酒だろうと当たりをつけておきました。

そして、C, Dのワイングラスはフタがされており、
普通のお酒と劣化酒(老香or日光臭)のどちらかが入っています。

大きい紙コップはテイスティングをしたお酒を吐き出すもの。
小さい紙コップはペットボトルの水を飲む用です。
テイスティングをしたら水でリセットしましょう。
もちろん喉が渇いたら飲んで問題ないです。

当日に気づいた注意点がお酒の温度です。
試験当日、お酒の温度が白板に書かれましたが、16でした。
実際、私が自宅でサンプル酒をテイスティングした際、
寒い部屋で10程度のお酒をテイスティングしたので
試験当日のお酒の香りの方がやや強く感じました。
回答に問題はなかったのですが、少し戸惑いました。
毎回この温度なのかは分かりませんが、頭の片隅に置いておくと良いと思います。

それでは問題の方です。
テイスティングについてはまず、
A, Bの酒についてテキストにあるテイスティング項目を一通り回答します。
外観、香り、味わい、個性、タイプ分類、飲用シーン、温度、酒器、合わせる料理についてです。

注意すべき点を挙げると、
主体的な香りについては三つ具体例を挙げることが求められましたので
準備しておいた方が良いです。

飲用シーンについては各シーンにその理由も記述する必要があります。
酒器についても同様に理由まで必要です。
ここまでは選択肢がないので、ちゃんと覚えておく必要があります。

相性が良い料理については、
和食系、洋食系、その他からそれぞれ一つずつ選び、
さらに選んだ理由についても記述する必要があります。
料理については数十種の例が問題用紙に記載されており、
そこから選択しても良いですし、自分で書いても良いです。

ここのセクション攻略のためには、
各タイプの特徴をテキストの通り覚えておくのが良いでしょう。
書く量も多いため、頭に叩き込んでおき、一気に書いてしまった方が良いです。
ただし、酒のタイプを間違えるとほぼ落とすことになるので、テイスティングは慎重に。

記述式問題では飲用温度帯について
10刻み程度で温度帯が書いてあり、、△、Xを記載し、
それぞれの理由まで記述する必要があります。
私が受けた際は醇酒についてのみでした。

C, Dのサンプルについては香りから劣化酒をどちらか選びます。
そして、正常酒との違いを記述します。
また、その劣化を防ぐための対策についても問われました。

テイスティングに加えて、理由を書くなどの記述が多いため
時間の余裕はあまりありませんでした。
三次試験が一番の山場かと思います。



4. 四次試験 ~プロモーション企画~

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最後に四次試験についてです。

まず、一番配点が大きいのが、季節にふさわしい日本酒のセールスプロモーションを考察せよというものです。
季節は受験日の時期であり、自分の立場は自由に設定して良いです。
回答スペースはA4用紙の三分の一強くらいですので、それほど長く書く必要はないです。
事前に考えて箇条書きで簡潔にまとめておきましょう。

また、お酒に詳しくない人に対して、醇酒のプロモーションを80文字で記述せよという
問題もありました。
こちらも各4タイプについて事前に考えておくと良いと思います。

この後、記述問題がいくつか続きます。
記述問題については学習のポイントの頻度3~4に対応できるようにしておけば
大体は押さえられると思います。

私が受けた試験については次の通りです。
(もう1問くらいあったかもしれません)
熱燗器の洗い方を説明せよ。
燗の手法と香味特性について説明せよ。
枡にお酒をこぼす提供方法の問題点について説明せよ。


また、最後には一合=mlのような単位換算の問題が2問ありました。

以上が試験内容です。
パターンはいくつかあると思うので、ご参考まで。
過去問と学習のポイントの頻度3〜4を押さえておけば
基本的には合格点に到達できるかと思います。

2017年2月27日月曜日

利き酒師 攻略 ~勉強方法編~

今回は、唎酒師試験の全体を通した具体的な勉強方法について書きたいと思います。



1. 難易度は?

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私自身、飲食とは全然関係ない仕事をしながら資格を取得したので、効率良く勉強をする必要がありました。
受けてみた結果、それほど難易度は高くないですが、出題範囲が広いため、
それなりに準備をする必要はあると感じました。
ただ、正しく準備をすれば、高得点を得ることも可能であると思います。
とにかく短時間の学習で資格が取れれば良いんじゃ!という人には、
さらに効率重視の攻略方法を別途書こうと思います。


2. 試験の概要

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まず、試験全体について話すと、四次試験まであります。
一次試験 40分 酒類をはじめ飲食全般の基礎知識。ただしFBO会員は免除。
二次試験 75分 日本酒に関する知識。
三次試験 60分 酒のテイスティングとそれに関する記述。
四次試験 40分 日本酒の季節別提案とサービス知識。

各試験とも合格点は70/100点です。
全ての試験で合格点を取ることで資格認定されます。


3. 勉強の手順

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それでは勉強の仕方についてです。
次の手順で学習することで、効率良く合格点を取れると思います。

(1) 講義DVDとテキストで楽しく知識を得る
(2) 学習ガイドで要点を押さえる
(3) 過去問を解く
(4) テイスティングする
(5) プロモーション案を作る


(1) “講義DVDとテキストで楽しく知識を得る”
まずは好奇心を持って講義DVD見ながらテキストを読み、
日本酒について楽しくふ~ん、へぇ~と勉強すれば良いと思います。
知識定着のためには楽しむことが一番ですからね。
大事だと言われた所にはマーカーをつけておけば良いと思います。
テキストにはかなり細かい部分もあるので、
興味がある分には構わないですが、最初から無理に暗記しようとしない方が良いです。
押さえるべき所は次に説明する学習ポイントです。


(2)”学習のポイントで要点を押さえる”
送られてくるテキスト類の中に、学習のポイントという冊子があり、
ここに各項目で大事な内容、出題頻度、対策ポイントが記載されています。
DVDとテキストで項目ごとに学習した後すぐに確認し、
テキストへマーカーなり注釈なりを記しておきましょう。
それなりに数はありますが、ほぼ学習のポイントに記載されていた内容が出ていたと思います。
選択および記述問題はこのポイントを網羅しておけば
確実に合格点に到達すると思います。


(3)”過去問を解く”
一通り、テキストを学習したら、過去問を解いてみましょう。
FBOの公式サイトより過去問がダウンロードできます。

1次試験及び2次試験の大半が選択問題ですが、
これらは、ほぼ過去問から出題されます。実際の試験より問題数が多く、だいたい網羅されています。
ノートにでもエクセルにでも良いですが、一通り解いて答え合せをしましょう。
当てずっぽうで回答せず、間違えたり、自信を持って答えられなかった問題や、
気になった内容はテキストでチェックしておくと良いです。
試験までの間に間違えた問題を2~3回復習すれば完璧だと思います。

続いて、記述式の問題がありますが、これらも自分なりに回答を作成しましょう。
一度テキストを読んだだけでは書けないと思います。
似たような問題が本番でも出ますので、
どのように回答すれば良いか押さえておきましょう。


(4)”テイスティングする”
試験1~2週間前くらいに一度テイスティングをしてみると良いです。
あまり早いと忘れそうですし、直前だと復習をする時間がないからです。

講義DVDとテキストを見ながら、4種類のサンプルそれぞれの
印象を書き出してみましょう。
その時、自分の感じている味や香りの表現と、テキストの表現との
差について考察してみると理解も深まって良いと思います。
正直、自分の表現力の貧困さに悲しくなりました(笑)
ここで、各お酒のイメージを自分の中でしっかり固めておきましょう。
これが済んだら、各タイプの表現を一通り暗記してしまいましょう。

そして、一度ブラインドテストをして、4タイプと香り、味わいなどを
当ててみましょう。
誰かに手伝ってもらうか、ボトルの表示を目隠しするなどでできると思います。

また、試験前日などに最終確認できるよう、
サンプル酒はある程度残しておいた方が良いと思います。
その際、酒が劣化してしまわないよう保存には注意しましょう。

サンプル以外で自分で色々試してみるのも
感性と表現力を磨くのに良いと思います。

劣化酒についても同様に色と香りを把握しておきましょう。


(5) “プロモーション案を作る”
4次試験に提案型の記述問題が登場します。
4次試験は過去問と同様に、自分で設定を決めて企画をする内容です。
また、セールストーク提案の問題が出ました。
どちらについても、事前に設定を自分で考え一通り案を作っておくと良いです。
そして、本番は思い出してひたすら書くです。


各試験の具体的内容と攻略は次回以降で書いていきます。

2017年2月26日日曜日

利き酒師を受験した話

タイトルでは"利き"と書きましたが、唎酒師(ききさけし)は日本酒サービス研究・酒匠研究会連合会が認定する資格で、公式ウェブサイトのトップには、
"飲み手の好みやご要望を察知し、日本酒とその楽しみ方を提供出来るプロフェッショナル"
とあります。

もともと、日本酒の香りや味が好きであったのと、日本の伝統文化である酒について
一通り知識を学びたく、海外も含めて知り合いなどにも日本酒を紹介して
いければと思ったことが受験の理由です。
正直、受講料及び受験料は安くはないのですが、
何かをする時に唎酒師という肩書きが役に立つこともあるかなと思い受講してみました。

なお、具体的な試験の内容や勉強の方法について知りたい方は
別の記事で書きたいと思うので、そちらをご参照ください。
ネットで探してもあまり試験の内容や勉強方法の情報は少なかったので
私の情報もお役に立てればと思いまとめておきます。

ちなみに、受講コースにはいくつかあるのですが、
私の場合、仕事の合間にゆっくり勉強していきたかったので、在宅コースを選択しました。
通信コースと迷いましたが価格差でこちらを選択。

申し込みから数日後に届いたテキストとDVD(5枚)が写真の通り。


DVD多っ!テキストも多っ!そして厚っ!
というのが第一印象。

テキストは2種類です。
“日本酒の基”というのが、日本酒の原料、作り方、歴史、テイスティング方法、
さらにはサービスやプロモーションまでてんこ盛りです。
てんこ盛り過ぎて酔います。

そして、“もてなしの基”というのは飲食業に従事する者としての心得や必要なことについて。
また、日本酒以外にもビールや蒸留酒、コーヒーに茶、チーズにシガーまで
お客様に満足いただくために幅広く基本的な知識を身につけられるようになっています。
とても興味深くて面白かったです。
おかげで飲食業者の方々を見る目が厳しくなりましたね(笑)

日本酒テイスティングノートというものも付いてきます。
これはテイスティングの項目が書いてあり、書き込めるようになっているものです。
また、酒の種類をマッピングするシートなどもあり、
試験後も活用できるものだと思います。

また、唎酒師と言うからにはテイスティングをしてなんぼです。
在宅コースの受講者には上記テキスト類とは別送でサンプル酒が送られてきます。


まず、基本的な分類である、”薫酒”、”爽酒”、”醇酒”、”熟酒”の4種類。
醇酒だけ減っているのは料理に使って見たからです(笑)


そして、劣化酒、”老香”、”日光臭”の2種類です。

素人からしたら本当に幅広く、深さもあり、しっかり勉強をして身につけたならば、
2時間くらいの飲み会ならば、終始ウンチクで独演会ができるでしょう(笑)
この勉強を通して、お酒だけでなく料理の楽しみ方も増えたと思います。
受講してみて満足しています。

日本酒に限らず、料理を楽しみたい方にも受講をオススメします。